2022年にラブ・ロマンス賞を受賞した「風」で監督を務めたKUJIRA FILMの住吉美玲さんと、撮影・編集を担当した高澤優輝さんにお話を伺いました。
カップルの休日というフィルターを通して
佐田岬の魅力を盛りだくさんにラッピング
住吉さん:私たちはKUJIRA FILMという映像制作ユニットをやっていて、みんなで何かつくりたいねと話している中でサダワンのサイトを見つけたんです。愛媛県出身のメンバーもいたので、せっかくだからみんなで行って撮影しようというのが最初の話でした。
高澤さん:サダワンのサイトやポスターのデザイン性が高いものだったのも参加を決めた理由の一つです。
住吉さん:佐田岬は、絶景やグルメなど、いろんな魅力があるなと感じていて。その中でも風がポイントになるなと思っていたので、風はオチにしつつ、でもすべての魅力を盛りだくさんにしたいというのが全体の構成を考える上で揺れていた部分でもありました。
ただ、シンプルに説明していくだけだとつまらないものになってしまう…。そこで、盛りだくさんにしたいというのを素敵にラッピングするために、カップルに登場してもらうことにしたんです。撮影・編集してくれた高澤がVlogなどを撮影していた経験があったので、そのスキルも活かせたらというのがありました。
また、今回のサダワンは作品の上限時間も長めの設定だったので、審査される方は大変だろうなと思い、あえて1分ちょっとの短い作品にしました。わかりやすく、気持ちいい読後感で観てもらえるような作品を意識してやってみました。
思いがけない絶景との出会いも、サダワンの醍醐味。
高澤さん:今回の作品は「佐田岬でのカップルの休日」というイメージだったので、楽しさが伝わる撮り方を意識しました。特に印象に残っているのは浜辺のシーンを撮影した大久海岸です。車を走らせている時に、いい感じの浜辺があるからあそこで撮ろうという話になった記憶があります。
後ろで風車が回っていて、佐田岬ならではのロケーションで撮影できたことはすごくよかったです。
住吉さん:私は佐田岬灯台の展望台で、夕陽を待った時間が印象的でした。地元が九州なので、九州が見えるのはすごいなと思って、不思議な感覚になりました。2時間ぐらい展望台に座って夕陽を待って、沈む夕陽を眺めて…本当に絶景でしたね。風が強くてめちゃめちゃ怖かったですが(笑)、それもいい思い出です。
何かを生み出すことは、尊くて素晴らしいこと。
高澤さん:本作はラブ・ロマンス賞、同じユニットで制作した「伝う」は準グランプリと、僕らが制作した作品から2作品が受賞したことにまず驚きました。受賞の瞬間は、グループLINEが湧きましたね。
住吉さん:現地の授賞式で、それぞれ講評をいただけたのはとても嬉しかったし、有意義なことでした。コロナの関係で行けなかったメンバーもいたので、普通にまたみんなで行きたいなという気持ちがあります。あと、サダンディーがめちゃめちゃ好きになりました。すごく可愛い!
私たちは、もともとつくる活動をしている人間たちなので、今回を機により勢いづいたというか、自信にもつながったところがあるので、引き続き作り続けていきたいなというのが今後の展望です。
高澤さん:今年また色々作品をみんなで作ろうという話をしているので、佐田岬の3日間の撮影スケジュールで得た現地での動き方などをよりブラッシュアップして、これから作る作品にも、この経験を活かしていけたらと思います。
住吉さん:私たちは全員会社員として働いている人間なんですが、どんな作品であれ何かを生み出すことはめちゃめちゃ尊くて素晴らしいことだと思っています。みなさんもぜひ、チャレンジしていきましょう!
高澤さん:佐田岬は本当に料理も美味しく、人もあたたかい場所です。お店の人が、撮影なども快く受け入れてくださいました。なので肩肘張らずに、佐田岬を楽しみながら撮影して作品を作れるとより良いものができるんじゃないかなと思います。
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佐田岬ワンダービューコンペティション 2021-2022
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